絵本作家サトシンさんが「絵本読みまショー」で伝えたかったもの
10月19日(木)に行った絵本読みまショーでは、テンポよく読み、面白く子どもたちの沢山の笑いを誘い、そしてさりげなくこれから子どもたちが生きていく上で大切なことを伝えてくれました。
一つは、「わけのわからないもの(未来)へ、一歩踏み出す勇気が大切」だということ。サトシンさんの代表作「うんこ」では、「ふんっ」と立ち上がり、「ふんふんふーん、ペタペタペタ」と鼻歌交じりで旅を続け、お百姓さんと出会い、畑のりっぱな肥やしになり人の役に立ちました。
そして、もう一つは自分は大切な存在であることを自分自身で認める「自己肯定感」です。しろねこ母さんとくろねこ父さんから生まれたあかねこちゃん。親きょうだいとは違う毛色から「どうしてあのこだけ」といわれ、白くなるように小麦粉をかけられたり、黒い魚をいっぱい食べさせられようとしたりしましたが、「でもわたし、そんなことのぞんでないの」とポツリ。そして家を飛び出して別の街へ。そこで出会ったあおねこくんは、はじめて自分をほめて認めてくれました。自分らしさ、そして自分を認めてくれる居場所があるって本当に幸せなだということを教えてくれた一冊です。今回、園ではサトシンさんの絵本を沢山購入しましたので、ぜひ、何度も読んでサトシンさんからのメッセージを受け取ってくださいね。
また、絵本は子どもだけのものではありません。大人は、仕事がうまくいかなかったり、子育てや家庭状況がうまくいかなかったり、思い通りにいかないことばかりが重なる時もあり、大人って嫌だなとか、消えてなくなりたいとか悩んでしまう時もあるかもしれません。でもそんな時は、ぜひサトシンさんの絵本を読んでみてください。心温かくなり、目頭が熱くなります。涙がこぼれた後には、なんだか知らないけど今の自分から一歩踏み出す勇気が生まれてきます。大人も失敗してもいい、やり直せばいい。そんな姿を恥ずかしいと思っているのは自分だけ。でも他人はそんなこといつまでも気にしてません。だって誰しも自分自身のことで精一杯だから。肩の力を抜いて、自分らしく一歩前に進んでみてはどうでしょうか。もし、進めなかったら、そんな自分自身を認めるだけでも大丈夫。きっと良い変化は、少しずつ現れるはずです。大人の皆さんも、ぜひサトシンさんの絵本読みまショー!。